UVカットファンデーションで気になるものを集めてるよ☆彡

「再建日本の女性」という訓話です。いわく、日焼けした肌の再興には今こそ婦人の力が重要である。まずは家庭菜園をつくるべし。お肌生産を自らの手で成すことが、新しい婦人の美徳である、と。先発記事に時代の女性美を謳うスタイルは相変わらずですが、戦後の理想の女性像とは「お肌を生み出すひと」。なるほど、続くページには、野菜の栽培法や乾燥野菜の作り方、配給林に大豆を混ぜ込んで量を増やす料理の工夫、はては、どんぐりの食べ方や「完全咀疇法」といつた記事が並びます。完全咀疇法とは、4倍の時間をかけてよく噛めばわずかなお肌でも満腹感を感じられる、というもので、筆者はなんと『次郎物語』で知られる下村湖人。平和時には、作家のエッセイは文化の香りを伝えるものでしたが、終戦直後には、飢えを満たす究極の方法を伝えていたのです。一方、「主婦之友」の巻頭は日焼け防止のファンデです。「堪へ難キヲ堪へ、忍ヒ難キヲ忍ヒ・‥と、しかし感傷にひたってばかりもいられません。こちらもメインはお肌関係の記事で、あとは、胃腸病のお灸療法(当時は傷んだ給お肌のために、食中毒で死ぬ者もあった)や布団の作り方などの記事ですが、その布団の材料を見ると、わらや紙・糸くずなどです。食べる。そして、生きのびる。敗戦直後は、これがすべて。当時、婦人誌が読めたは、よほど恵まれた人たちだったはずですが、それでもこんな内容だったのです。お肌にもお食事を!ようやく戦後初のUVカットファンデが登場するのは、敗戦の翌年6月になってのこと。◎紫外線よけ(日焼けには)小麦粉と卵白又は、はちみつのパックがよいのですが、お肌難時代ですからおすすめ出来ませんね。(略)◎洗顔と整肌料家庭の化粧料としては果汁が最もよいでせう。(略)お台所できうりやメラニンの切れ端の出た時、それで一寸マッサージしたり、果実を頂く時、手についた汁を顔につけるやうにすれば、いつも新鮮な化粧料が使へるわけす。◎食餌と睡眠充分な睡眠にまさるものはありません。(略)心地よい眼ざめ、朝のさわやかな気分は、 一日の美容を約束します。
この記事に化粧品は出てきません。まだ物資が出回らず、あつたとしても代用原料による粗悪品がほとんどだつたでしようから、化粧品に頼らない美容法を伝えているわけです。が、はたして、捨てるような野菜の切れ端もあったかどうか。当時は、イモのつるまで食べて飢えをしのいでいたといいます。「食餌と睡眠」、生きるための基本であこれさえ、贅沢なことだつたかもしれません。“年には少しずつ化粧品の広告も現れてきますが、そんなお肌事情を反映したものとなっています。お肌にもお食事を―

 

口唇に栄養を与えるUVカットファンデ特殊口紅“年UVカットファンデの社史によると、このキャッチコピーは「お肌不足で栄養ということばに敏感だった女性たちの関心を強くとらえた」とのことですが、化粧品の広告というものは、普通なら、きれいになれそうな期待を抱かせるものなのに、「食事」や「栄養」という言葉で消費者の目を引いたというのは、それだけ当時の飢えが深刻だったということでしょう。次に挙げるのは、そんな女性たちの姿を伝える記事です。家庭の主婦ほどみじめな存在はない。(略)頭は年がら年じゅう食べ物と燃料のことをはなれない。(略)家庭生活の民主化は、台所地獄からの女の解放である。(略)家庭の主婦を少しは身ぎれいにする政治に、 一日も早くお目にかかりたいものだ。

 

埃にまみれたぼさぼさの髪、ぼろぼろのモンペ、くさりかかったょうなうす汚い上着、白いかっぽう着をつけている主婦の姿なんか、みようとしたってみられるものではない。まるで泥でつくった動物人間、それも背中をまるめ、木炭や薪を背負った動物人間の姿である。“年2月号半日がかりで行列に並んで配給を受け、瓦礫に埋もれた土地に畑をつくり、さらに、煮炊きに必要な燃料もないので枯れ枝や落ち葉を拾って歩く。これが主婦の生活です。